東京から掛川への行き方(新幹線こだま利用)
秋晴れの日、東京駅から新幹線に乗って静岡県の掛川へ小さな旅に出ました。車窓を眺めながら楽しむ駅弁は、旅のはじまりを彩る特別な時間。新幹線に揺られること約1時間半で掛川駅に到着です。なお、掛川は東海道新幹線のこだまのみ停車する駅で、「ひかり」や「のぞみ」は停まらないので注意が必要です。

掛川クラフトビールフェスタと地ビール体験

駅を出て歩いていると、偶然にもクラフトビールフェスタが開催されていました。地元ブルワリー「カケガワビール」が主催する2日間限定のイベントで、北は北海道から南は宮崎まで全国7つのブルワリーが集結。小さな街に全国のクラフトビール文化がぎゅっと凝縮されていて、思いがけず華やかな時間に出会えました。
会場にはテーブルや椅子が並び、ガレットやハンバーガー、よだれ鶏などビールに合う屋台フードも充実。昼間から賑わう雰囲気に、旅気分が一層高まります。私は地元「カケガワビール」の4種飲み比べセットをチョイス。ゆずの香りが広がるフルーティーなもの、ホップの苦味が際立つIPA、ライムを思わせる爽やかな一杯、そして黒ビールなのに驚くほど軽やかで飲みやすいタイプと、どれも個性豊か。おつまみに選んだよだれ鶏とメンマも相性抜群で、掛川に到着して間もないのにすでに大満足のひとときでした。
フェスタは偶然出会った特別なイベントでしたが、市内には地元のクラフトビールを楽しめるスポットもあります。日本各地の地酒やクラフトビール文化に興味がある方は、日本のお酒ガイド も併せてチェックしてみてください。
日本各地の地酒やクラフトビール文化に興味がある方は、日本のお酒ガイド も併せてチェックしてみてください。
掛川グルメ|掛川コロッケと抹茶スイーツ

次に訪れたのは、掛川城の手前にある「こだわりっぱ」。ここでは名物の掛川コロッケをいただきました。じゃがいものシンプルな味わいをしっかり感じられるのに、普通のコロッケとはどこか違う特別な美味しさ。さらに店内はお土産も充実していて、旅の合間のショッピングにもぴったり。トイレも清潔で快適に過ごせました。
食後には抹茶と栗のミックスアイスを。掛川はお茶と栗の名産地でもあり、抹茶のほろ苦さと栗の甘みが絶妙にマッチしたスイーツは、まさに地元の魅力を一口で味わえる贅沢な一品でした。
抹茶文化をもっと深く知りたい方は、日本茶種類ガイド を読むと理解がさらに広がります。
掛川城の観光と城下町散策

掛川といえばやはり掛川城。白壁と木造の天守が青空に映え、往時の雰囲気を漂わせています。天守閣の中に入れば城下町を一望でき、歴史を肌で感じることができます。さらに掛川城エリアには、掛川城天守閣、二の丸茶屋、掛川城御殿、竹の丸といった施設があり、それぞれ中に入るには入場料が必要です。外を散策するだけであれば無料で楽しめるので、時間が限られていても気軽に立ち寄れます。
街並みも城に合わせて統一された落ち着いたトーンで整備されており、石畳や白壁の建物が続く景観は歩くだけで気持ちが和みます。今回は時間の関係で訪れることができませんでしたが、近隣にはステンドグラス美術館、二の丸美術館、大日本報徳社といった文化スポットもあり、歴史やアートに興味のある方にはおすすめです。
他の城下町を知りたい方には、松山旅ブログもあわせて参考になります。
静岡おでん体験と駄菓子屋での交流

城下町を歩いていると、昔懐かしい駄菓子屋さんを発見。店内の鍋には静岡名物の静岡おでんが煮込まれていました。串に刺さった具材を選び、仕上げにだし粉と青のりをふりかけて食べるのが一般的なスタイルで、お母さんが「お粉かける?」と声をかけてくれて、お好みで選べるようになっていました。
メニューは手書きで、自分で好きな具を選んでもいいし、お母さんにおすすめをお願いしてもOK。私はおでんの定番の大根を頼もうとしたのですが、「うちのおでんに大根はないなぁ」と言われてびっくり。どうやら静岡おでんには大根は基本的に入らないようです。おでんも地域によって具材や出汁が違うのだと実感しました。代わりにいただいたのは、静岡おでんならではの黒はんぺん。いわしなど青魚をすり身にして作られた黒っぽい練り物で、出汁がしっかり染み込み、素朴ながらも味わい深い一品でした。旅先での何気ないお母さんとの会話も心に残る体験となりました。
掛川駅前の抹茶カフェでほっと一息

掛川城の大手門も立派な見どころ。堂々とした門構えは街のシンボルで、今も観光客や地元の人を迎えています。
旅の締めくくりに立ち寄ったのは、掛川駅前の抹茶カフェ。ここでは注文すると目の前で一杯ずつお茶を立ててくれるのが特徴で、抹茶ラテは香り高くとても美味しかったです。他にも抹茶どら焼きなどのスイーツや軽食があり、2階の開放的なイートインスペースでゆっくり過ごすことができました。旅の終わりに静岡らしい抹茶の香りに包まれ、心がほっと和む時間となりました。
掛川のその他おすすめ観光スポット
今回は時間がなくて訪れることはできませんでしたが、掛川にはまだまだ見どころがあります。たとえば、掛川花鳥園では色鮮やかな鳥たちと触れ合うことができ、ファミリーにも人気。また、資生堂が設立した資生堂アートハウスでは、美しい建築の中で近代・現代美術を楽しめます。こうした施設も組み合わせれば、掛川の旅はさらに充実するでしょう。
掛川旅行まとめ|日帰りやJRパス利用に最適
掛川は観光地として大規模なスポットがたくさんあるわけではありませんが、静かにゆっくり過ごせる町です。特にJapan Rail Passや乗り降り自由なチケットを持っている旅行者にはおすすめで、東京から新幹線こだまで気軽に訪れることができます。
クラフトビールフェスタの賑わい、掛川コロッケや抹茶スイーツ、地元の人との触れ合い、そして掛川城とその周辺文化施設。さらに花鳥園や資生堂アートハウスなどを加えれば、幅広く楽しめる一日旅になります。
駅前には居酒屋も多く、東京に比べるとお値段もお手頃。旅の最後に地酒や地元料理を楽しみながら一杯、という過ごし方もおすすめです。掛川には小さな発見と楽しみがぎゅっと詰まっていました。次はぜひもう少し時間をかけて、夜の掛川も楽しんでみたいと思います。