京都・岡崎の静かな通りにひっそりと佇む「並河靖之七宝記念館」。
ここは、明治期の七宝作家・並河靖之(なみかわ やすゆき)の住居兼工房がそのまま公開されている特別な場所です。
ロンドンのV&Aにも所蔵させる彼の七宝作品は130点以上、繊細な技の結晶がそこにあります。しかも、この京町家の造りと見事に調和する七代目小川治兵衛による名園。まさに、日本の美意識が詰まった空間です。
「七宝」とは?

「七宝(しっぽう)」とは、金属の上にガラス質の釉薬を焼き付ける技法。
その歴史は紀元前1500年古代エジプトにまでさかのぼります。
ビザンチンや中世ヨーロッパでは聖堂の装飾にも用いられ、実はステンドグラスも七宝の技法の一つ。
日本には仏教とともに飛鳥〜奈良時代に伝来し、法隆寺の宝物にもその名残を見ることができます。
並河靖之という人
並河靖之は京都の武士の家に生まれ、宮家の近侍を経て七宝の世界に。
彼は「有線七宝」という技法(細い金属線で色の境界を区切る)を極め、後に「ナミカワ・ブラック」と呼ばれる透明感ある黒釉薬を開発しました。
この深い黒地と繊細な絵柄は海外でも高く評価され、1876年のフィラデルフィア万博から受賞を重ね、1900年パリ万博では金賞に輝きます。
1896年には皇室御用達の工芸家となり、1919年に工房を閉じるまで七宝一筋に生きた名工でした。
建物と庭も必見!
記念館の建物は、商家特有の「表屋造り(おもてやづくり)」。
「ミセ(店舗)」と「イエ(居住空間)」の二棟を玄関でつなぎ土間や台所なども当時のまま保存されています。(国登録有形文化財、京都市指定歴史的意匠建造物)
そしてお庭──こちらがまた素晴らしいのです。

作庭は、日本近代庭園の祖、七代目・小川治兵衛(植治) 。
琵琶湖疏水の水を引き込み、庭に涼やかな流れと音を演出。借景の技を駆使し空間に奥行きを与えています。
彼の代表作には、南禅寺の山を借景にした「無鄰菴」、平安神宮の神苑、東京の旧古河邸庭園、椿山荘庭園など。そして「植治」の11代目も現在世界的に活躍しているそうです。
七宝アクセサリーづくりのワークショップも!
運が良ければ、この美しい空間の中で七宝のアクセサリー作りのワークショップに参加することもできます。
- 所要時間:約3時間
- 費用:約3,000円
- 蝶などのモチーフを用いた七宝アクセサリーを制作
- 1人から参加OK
- 要事前申込み
興味のある方は、以下にご連絡を:
📩 namikawa.kyoto@gmail.com 📞 075-752-3277
基本情報(訪問前にチェック)
| 項目 | 内容 |
| 名称 | 京都・並河靖之七宝記念館 |
| カテゴリ | 博物館、記念館 |
| 所在地 | 京都府京都市東山区三条通北裏白川筋東入る堀池町388 |
| アクセス | 最寄駅:地下鉄東西線「東山駅」下車1番出口より徒歩3分・市バス201、202、203、206系統で「東山三条」下車徒歩5分 駐車場は無し。 |
| 営業時間 | 営業時間:10時~16時30分(入館は16時まで) |
| 定休日 | 休業日:月曜日・木曜日(祝日の場合は翌日)、夏季・冬季長期休館有り(要問い合わせ) |
| 入場料 | 個人:大人1,000円 高校生以下 障害者手帳所持 無料 |
| 所要時間目安 | 約1 時間程度 (ワークショップは3時間程度) |
| 公式サイト | https://namikawa-kyoto.jp/ |
| 電話番号 | 075-752-3277 |
| 備考 |
まとめ
七宝 花鳥風月を見て体験する素晴らしい記念館。ぜひ体験されてみてはいかがでしょうか?
最新の情報は公式サイトよりご確認ください。